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グラチャン女子:アメリカ戦、前日と同じ展開だったところが興味深い [バレーボール]

ここ3試合、けっこう楽しいグラチャン女子のアメリカ戦は2-3で競り負け。前日のブラジル戦とほとんど同じ展開で、つまりそれだけうまくいってるところと課題がはっきりしてるんだろうなと思って見ています。


このチームのいいところは試合中の状況判断と自主性の高さですね。たぶん、組織力で対抗する場面と個人技でしのぐ場面の共通認識がきちんとできてるんだと思います。ロンドン組の雰囲気と似てるかも。

“スター”や“エース”は存在せず(←必要ない)、特定のプレーをまわりに依存する選手、スタンドプレーをする選手、サボる選手がいない(←若干気になるけど)ところが、過去10年の全日本女子と違うところでしょうか。オールラウンド型を集めるとこんな感じになるのか、となかなか興味深いチームですね。

とは言え、このメンバーで3大大会を勝っていけるほど甘くはない気がするな、とも思った本日の試合でした。そんなわけでローテはこちら。

冨永       奥村      石井

内瀬戸      荒木      新鍋       L小幡/井上
-----------------------------------------------
ヒル       ドルーズ   ギブマイヤー(MB)

ディクソン(MB) ロイド(S) ラーソン      Lコートニー


ヒル・・・キライ監督のスキな選手だそうですが、相変わらずメンタル鬼弱いっすねー。タイムアウトやチャレンジで間が空いた後のサーブをミスりまくるし、190cm超級なのに新鍋のブロックから逃げようとしてアウトにするし。アメリカだったらもっといい選手がいくらでもいそうだけど・・・と見るたびに思ってしまいます。

それはさておき。
直接的な敗因はとてもわかりやすくて、第5セットで極端にサーブが弱くなったからですね。1発目でヒルをシャットアウトし、2発目で内瀬戸がブロックアウトを決め、ブラジル戦と同じく今日も走れる!と思ったからなのか、そこから最後まで弱いサーブが甘いコースに入ってたと思います。

このチームの強みは、サーブで少しでも乱して相手に気持ちよく打たせなければ、ワンタッチからつないで得点まで持っていけるところかなと。弱サーブで相手を万全な態勢にしてしまうと、いわゆる“高さとパワー”の勝負になってなんとか返球できれば御の字、みたいな展開が続いてしまいます。これ、リオ組が陥ったワナです。

前日のブラジル戦は冨永の2連続サービスエース(含むダイレクト)だったからほかの選手たちも強いサーブで攻め続けられたのかもですが、アメリカ戦ではみなさん別人のようにおしとやかなサーブをコート真ん中に打ってしまって。中田監督はこういうときこそビシッと蹴り・・・じゃなくて、シメるべきだったのでは?と思いました。言ってたのかもしれないけど。

間接的な敗因としては、(アメリカ戦に限らずですが)冨永/新鍋 ⇒ 佐藤/堀川の2枚替えが機能していないところかなと。ロシア戦では4本打って2本決定、アメリカ戦では4本打って決定ゼロでした・・・というデータ的なことではなく、2枚替えをすることで全員の守備の位置取りがあやふやになってしまい、その結果、ここぞ!という場面で堀川を使えずに前衛レフトに依存するという本末転倒なことが起きてました。準備する時間が足りなかったのか?

準備不足だとしても、それだけでなく気になるのは、そもそも佐藤/堀川って2枚替え向きなんだっけ?という。

全日本女子は“伝統的”に2枚替え戦術を使わない傾向にあって、その殻を破ったのが真鍋さんでした。中道を緊急招集し、中道/狩野を2枚替え要員で固定して成功。ロンドン銅メダルにつながるカギになったわけですが、そこには大前提として、竹下が前衛の時の低さをなんとかせねば!という当時の日本特有の動機があったわけですね。

なので、「中道は生真面目で、狩野はメンタルが弱く、2枚替えが失敗したら必要以上に自らを責めてしまう」というややこしい2人をがまんして使い続けた、と『女性マネジメント:最大限に女性の能力を引き出す技術』(真鍋さん著、扶桑社)というセクハラもしくは女性蔑視としか思えないようなトンデモないタイトルの本に書かれてました。まさか売れてないですよね?せめて諸外国にばれてないことを祈ります。

えーっと、なんの話でしたっけ?
そうだ、2枚替え。今のチームのシステムだと、2枚替えをしないといけない理由は攻撃枚数を増やすためという一般的なもの。要は新鍋がバックアタックを打たないからですよね。絶対的な高さの問題ではないので、攻撃枚数が増えることと2枚替えでドタバタすることのメリット/デメリットを比較検討できるわけで、少なくとも現段階ではデメリットのほうが大きいのでは?と思ったのでした。

中田監督が掲げてる方針って、いい意味でけっこうこれまでの経緯をふまえてる気がします。セッターの大型化オールラウンド型を集めたチーム編成ポジションの融通性など。真鍋さんの前の柳本さんの前の葛和さんからずっと同じことが提唱され、この20年、できたりできなかったり。

それを中田監督が改めて目指そうとしているいま、2枚替え戦術をどんなふうに位置づけているのか、グラチャンを見る限りでは理解する手がかりがありません。堀川のように何でもできて上背もあって左利き、世が世なら大林素子でしょ、という選手の代表試合の思い出が「2枚替えで結果出せなかったなー」でいいのか?という。この辺りが来季の課題になりそうです。

最後に。第3セットが終わった時点でキライ監督がかけた言葉「レシーブをしっかり!サイドの幅を使って!パワフルに打ち切れ!」(←こんな言い回じゃなかったけど)がコートサイドからレポートされてましたね。言ってること日本と同じなんやなーって、ほほえましかったです。

ちなみに、キライ監督もロイド主将も日本開催の大会での日本戦ってファンがいっぱい入ってがんがん盛り上げてくれるからやばい!テンション鬼上げ!」って喜んでおられました。めでたし。

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グラチャン女子:ブラジル戦、荒木と鍋谷のすごさに満足 [バレーボール]

グラチャン3戦目はブラジル相手に3-2のフルセット勝ち。途中、自分たちのミスが続いたり、相手の戦術変化に対応できなかったりともたついたところがあったものの、主導権を握っている時間が長くて負ける気がしない展開でした。


やっぱり荒木はすごい!攻撃面では、どんなトスにも対応できて、広角に打ち分けられて、移動攻撃も高さが出せる。おとりに入るときも打つ気で入って必ずブロッカーを引きつけてます。

守備面では、しつこくてサボらないブロックで必ずセンター線に圧力をかけてからサイドにヘルプ。そこからブロック完成までがめちゃ速いですよね。ヘルプに飛んでまだラリーが続いていたら必ず中に寄ってセンター線に圧力をかける。徹底してます。

決して器用ではなかった新人時代と比べると別人のよう(笑)。努力で一つ一つ解決してきた重みと厚みがプレーに表れてましたね。


そんなふうにセンター線が機能すると、前衛主体の攻撃でもブロックを振れる、と。冨永が白帯(ときにはその上!)でぎりぎりまでがまんしてタメてからひょいっと飛ばすたびに、ブラジルはブロックだけでなくレシーバーも右往左往していました。


この荒木のプレーを岩坂主将ができるかどうか。中田組の未来を占う試金石、って感じです。


そんな荒木におんぶにだっこだったブラジル戦のローテはこちら。


冨永        奥村       石井


内瀬戸       荒木       新鍋     L井上/小幡

--------------------------------------------------------------------------

キャロル(MB) ナタリア      ロベルタ(S)


タンダラ   ガビ・ギマラエス    アナ(MB)  Lガビ・ソウザ


ブラジルはナタリアが新キャプテンなんですね。世代交代ということで仕方ないのかもですが、キャプテンに向いてない気がするけど。パワー型なところを買われて早くから代表入りしていた選手ですが、パワーにおぼれてブロックにぶつけるクセは今日の試合でも抜けてなさそうに見えました。ギマラエス監督の長期政権もいい加減どうなの?って気もしていて、ブラジルは3大大会でメダルに絡めない低迷期に入るかも・・・と妄想してみたり。

それはさておき。この試合は日本がブロックでよく粘りましたね。ブロック決定数は13本ずつで一緒ですが、ブロックにあてた数では日本が89本、ブラジルが71本。いわゆるワンタッチを取った数です。

ただ、相手にブロックを利用された場合も含まれます。日本がブロックアウト狙いの打ち方を多くしていたことを考えると、有効なワンタッチの本数はもっと差があったのではと想像してます。ちなみに、日本の89本のうち荒木が36本。確かにワンタッチを取りまくってたもんなー。

ブラジルもこれからチームを作っていく段階なので全否定するつもりはないですが、それにしてもお家芸の立体的なバレーはできてなかったですし、コンビネーションも単調。劣勢になるとサーブが明らかにゆるく弱気になるメンタルだけは引き継がれていて・・・しかも太ってる。全体的に。

そういう意味では日本のほうがメンタル面でも上でした。

第2セットはじりじりリードを広げようという局面で、自分たちの(ていうか、荒木の)の連続ミスから追いつかれてシーソーゲーム。それでも24-20とセットポイントを握ってさすがに・・・と思ったらまさかの石井があと1本を決められずにジュースに持ち込まれたあげくひっくり返されるという。

こりゃ崩れるかなと思ったら第3セットで修正したのにはびっくり。チーム状態がもうそこまでできてるんだ、と。センター線を消すために動線をじゃまするサーブを打ち、両サイドをブロックとレシーブの連係で囲い込む。そこでワンタッチとって切り返して・・・って思ってたんだろうけど、ワンタッチどころか荒木がビシバシ叩き落としてくれたから展開が早くて(笑)

レフト攻撃が2連続シャットアウトされたアマンダ(ナタリア対角)が下げられて、入ってきたロザマリアが荒木のブロックを意識しすぎてアウト、ってところで勝負あった、って感じでした・・・普通なら。

そこで終わらないのはさすがギマラエス監督で、第4セット新鍋/内瀬戸の前衛側をサーブで徹底的に狙って攻撃力を弱めつつ、ラリーになったらコート中央にフェイントを落とすという木村沙織がやりそうなバレーを展開。この対応に時間がかかったのはベンチがよろしくなかったなー。コート中央への軟打をどう守るかは永遠の課題的なとこもありつつ、でも必ず決めているはず。なんで時間がかかったんだろ?

空気が読めない(たぶん)ナタリアなんて、第4セットであまりにも軟打が決まったもんだから、第5セットでも苦しまぎれにやってしまってブロックされるという。

勝負あった!という局面から相手がワンチャン狙いで仕掛けてきたことに動揺して受け身からの後手にまわり・・・というのがこのブラジル戦で浮かび上がった最重要課題かなと感じました。

それでも第5セットまでにきちんと立て直してまた序盤から走って勝ち切ったわけで、このチーム、1年目にしてはチームの精神年齢が高いのかもですね。

などなどメンタル的なことがやたらと目にとまった試合だったのですが、それ以外の場面で1つ、第5セットの9-4の場面が印象的でした。ロザマリアのサーブから奥村Cワイドおとりの鍋谷レフト攻撃。この時点でアナが遅れ気味のブロックであおってしまっていて、実況は「リバウンド」と言ってたけどたぶんブロックアウトを狙ったと思うのですが、それは返ってきた、と。

それをつないで新鍋が勢いが強い2段トスを鍋谷に。これは打てずにプッシュで返すしかなく、今度はアナがすかさずセッター・ロベルタの後ろにまわりこんでストレート打ち。お?さすがブラジル・・・と思ったのですが。

なんとそのコースに小幡が入ってたんですね。反応して上げる小幡。それを後衛にいた内瀬戸がしっかり打てるトスにして、鍋谷がその後ろから飛んでくるトスをクロス側を向いてジャンプしてから空中でひねってストレートに打つという。なんじゃこの超人的な連係技???と衝撃でした。

一方、その前にアタックを打ったアナはしりもちをついていたのですが、内瀬戸のトスが頂点に達する前には立ち上がってストレート側ブロックの位置でネットに詰めてました。

なのに、後ろからのトスに対して鍋谷がクロスを向いてジャンプしたもんだからスト側のブロックに跳ばなかったんですよ。え?センターなのに??代表なのに???ってこれまた衝撃でした。フェイントを拾う体勢になるでもなく、手を伸ばすでもなく、ただ跳ばなかった=ブロックをサボったんですね。

もしアナがさぼらずスト側で跳んでたらさすがに鍋谷は逃げようがなかったかもしれません。でも現実は、最後まで得点の可能性を探った鍋谷に対し、アナは本職のブロックをサボった。そりゃブラジル、負けますわな。

今回のブラジル代表が“すべて”ではないにしても、何かとメンタルに課題があるブラジルのこと。そこにサボり癖が加わってしまってはキューバのように凋落してしまう恐れもあるのでは・・・とほくそ笑んでしまい・・・いえ、心配です。まじっす。まじ心配っす・・・なぜか笑ってしまいます(pfff

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