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Vリーグ男子:三つ巴の争いを経てファイナル6へ [バレーボール]

Vリーグは男子もついにファイナル6へ。レギュラーラウンド終盤、三つ巴の争いと言えば世間的には豊田合成・パナソニック・東レのトップ通過争いでしょう。パナとの直接対決を制した合成がなんだかんだで1位通過、JTにスト負けのあと堺にスト勝ちして食い下がった東レは、セット率勝負で0.2ポイント下回っての2位という激戦でした。

いやいやそんな殿上人の戦いはもはや目がかすんでよく見えなくてですね。私の中の三つ巴と言えば、堺、JT、FCのべべたんこ争いですよ。最終週の2試合、プレッシャーゼロのFCが堺とJTから勝ち点計3ポイントを奪取するプライドを見せた一方、堺は東レにぶっさいくな試合でスト負け、JTはいろいろなことがかみ合わないまま自分で靴ひもを踏んでこけたみたいな負け方で、情けなさで言うと目くそ鼻くそだったのでした。

堺・真保監督の試合後のコメント
今日はサイドアウトの場面、ブレイクの場面ともに、相手との差を感じる試合となった。その両局面の細かい違いによって、試合が進むに連れてプレッシャーがかかってきた。我々の良いサーブに対し、東レは確実にサイドアウトを取り続け、崩すことができなかった

 ( ゚Д゚)ハァ? ( ゚Д゚)ハァ? ( ゚Д゚)ハァ? 

「細かい違い」って、素人目にもクリアにわかるほどチームの訓練度が全然違ってたじゃないですか。「我々の良いサーブ」って、ほとんどが意図の不明瞭な中途半端なサーブで、その6割がリベロ井出のところにいってたじゃないですか。このコメント、誰に向けた言い訳なのか知りませんが、現実をまっすぐ見られなくなったらもう末期症状ですよ。

それでは困るので、「細かい違い」じゃなかったよね?という確認をしておきたいと思います。

この試合、ブロック1位の富松がなぜかベンチアウト。実況にも情報が入っていなかったそうで理由は不明です。これが小林監督の作戦だったら面白いけれど、ベンチアウトだからさすがに体調面で何かあって大事をとったのかも。
なので、堺としては絶好のチャンス……のはずが、代わってスタメン起用された小宮を最後までつかまえられず

大きな違いその1:真保式なんちゃってデータバレー、アドリブがぜんぜんきかない。

それはさておき、第1セット開始直後の1本目ですよ。堺のサーブからで、相手前衛に富松はいないのに松本とウォレスが2枚でセンター線にコミット。レフト側ががら空きで、鈴木に気持ちよく叩きつけられてしまったのですね。

東レはクイックから始める傾向にある → 2枚でコミットしよう。この発想の飛躍、おかしいですよね?相手がクイックから始める傾向にあって、それをつぶしたいなら、クイックを使いにくくするサーブを打てばいいのでは。

でも、真保監督のサーブの指示は「ジャンプサーブは得意なコースに」なんですよね。←これ、タイムアウト中によく言ってます。なので、ジャンサ陣がみんな得意なコース=後衛中央のリベロの真正面に入れにいってしまうわけですよ。これって多様な攻撃をしかけてください的なお膳立て。そんなことしておいて露骨にコミットで張るなんて、え?バカなの?って言ってみたくなります。Vリーグのレベルをなめてるんでしょうか。

一方の東レは、最初から高野狙いを徹底。それも、高野に触らせればいいレベルじゃなく、前後左右に揺さぶってたんですね。高野のサーブレシーブには定評があるものの、彼は体勢の崩れ方が大きく、そこから次の動作に移るまでに時間がかかる傾向があります。たとえば、サーブを前に落とされたときに足が1歩出ずに体を投げ出してしまったり、スライドするサーブに対してそのまま体が流れてしまったり。筋力不足なのか経験不足なのかわかりませんが、この弱点を東レに徹底的に突かれました。

チームのサーブレシーブ本数62本のうち、高野は26本、リベロの井上が22本。井上は守備範囲をかなり広く取って高野をカバーしていたので、井上の本数には高野がとるべきだったものもかなり含まれています。東レがいかに高野狙いを徹底していたか、この数字からもうかがえます。

東レのこのサーブ戦術への堺の対抗策は、井上が守備範囲を広く取ることと、千々木を後衛で今富(本職リベロ)と交代させること。今富が入ったところで東レは高野を狙うわけで、千々木のバックアタックがなくなっただけむしろラッキーだったでしょう。高野がサーブで崩され、松本がブロックで(後述)封じられ、後衛・千々木を隠されると、佐川はウォレスに上げるしかないですよね。監督が選手を後ろから撃ってるような采配。見ていてつらいです。

大きな違いその2:真保式にはサーブ戦術がなく、相手のサーブ戦術に対しても無策


第1セット1発目のノーブロックだけでなく、中盤にも香ばしいプレーがありました。例のごとくヤマカンで跳ぶブロックにこだわっていて、18-19の場面で、出来田がリハクのクイックにコミットで跳んだところをあっさりレフトに振られ、鈴木にクロスに決められたんですね。で、19-21の場面で、まったく同じこと=リハクのクイックにコミットで(以下略)をされたんですよ。もう真保式の手の内がばれてんだよ。気づけよ。

↑このプレーの間にあったラリーでは、ジョルジェフのバックライトからのクロス打ちが出来田と千々木の間を抜けたわけですよ。そのコースには高野がしっかり入っていて体勢十分だったはずなのに、抜けてきたボールに全然反応できてないんですね。定位置には入ってるけどブロックとの連携はしてないよ、っていう。あれだと強打じゃなくてワンタッチやフェイントでもとれなかっただろうなという反応の鈍さ。

でもまあ、仕方ないよな。ヤマカンでブロックに跳ぶ”システム”だし、千々木やウォレスがブロックに跳ぶと空中で手を開閉してしまうし、レシーバーとしてはどこから打球が飛んでくるか見極められない状態なわけで、そりゃ反応遅れるよな。

一方、ブロックとレシーブの連携という点では、東レは合成と並んでリーグ最高レベル。その練習に時間を費やしてきたんだろうなということがはっきりわかる位置取りと無駄のない動き、そして粘り強さ。東レの必殺技=ラリー中の強引なクイックもこの連携があってこそなんですよね。

ちなみに、堺=ブロックが強いとはもうまったく言えないですね。レギュラーラウンドの結果は前半の貯金があったからで、今年に入って堺のブロックが明らかに上回っていたのは1月29日のジェイテクト戦ぐらい(この日のジェイテクトは前日にファイナル進出を決めたせいか不甲斐ないプレーを連発してたのでした)。

その他の試合ではブロック本数で相手と同等か負けてます。本日の東レ戦ではブロックわずか1本。1発目にノーブロックでサイドから打たれながら、同じ第1セットの11-15の場面のセットプレーでは、今度はセンター線をノーマークにして、リハクにノーブロックでクイック打たれてますからねー。何がやりたいのかもはやわからず。

大きな違いその3:真保式にはヤマカンブロックシステムがあるだけで、トータルディフェンスの発想そのものがない。

そして最後に。苦しい時の松本頼みでやってきた堺、この試合ではまさかの打数2、決定1だったんですね。打数2桁で半分以上決めるのが”当たり前”だったのに。原因は、東レが松本を徹底マークしてたからです。

東レは松本のクイックに、第1セットからベタ張りしてたんですね。しかも佐川のクセと松本の入りをよく研究していて、松本が確実に打ってくると判断したときはコミットでフルジャンプ、手を思い切り前に出して空中で待ち、そこからさらにコースをふさぎにいくほどだったのですよ。

そこまで確実性が高くないときはリードなんですが、それでも必ず松本にプレッシャーをかけてからサイドに向かうという。それを最後まで徹底した結果、第1セットすでにタイミングが合い始め、第3セット序盤で完璧にシャットアウトしたのでした。そこまでやられたらそりゃ上げられんわな。

大きな違いその4:真保式コミット=ノーブロックで打たれただけ、小林式コミット=相手の切り札を機能不全にするためのアクション

結局、サーブで高野をつぶされ、ブロックで松本をつぶされ、千々木はいまだに出たり入ったりで、どこから見ても完敗。「細かい違い」どころかチーム作りの根本からして負けていたわけですよ。

東レだって紆余曲折を経てここまできたわけで、堺がこれっきりもうだめだと言うつもりはありません。ただ、なにもかもが負けていたぶっさいくな試合を(しつこいけど→)「細かい違い」と言ってしまうようでは、先はますます暗いんじゃないかなと心配です。


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